年末年始に実家に帰省した時に、本棚の中の昔買ったけど読んでない本を一杯目に留めてしまって、その中の気になった本を何冊か持って帰ったのですが、一冊をやっと読み終えました。
昔からブルーバックスは結構買ってるのですが、結構あんまり読めてません orz 今回その理由を再認識したのですが、古い科学読み物って「難しい事を平易な言葉で解説します」見たいなポリシーで書かれてるのだと思うのですが、もともと難しい事を言葉だけ平易にしても別に簡単にならないし、本筋にあんまり関係のない話を織り交ぜても、読みやすくはなるかもしれないけど別に内容が簡単になるわけではないし。で言葉を平易にした結果、説明なしに結論だけを述べられたり細かいところで論理に齟齬が出てそこいら辺に引っかかると全然理解できないような気分に陥ったりで、結局読み進められないという orz
最近はとっても良い本がありますよね。たとえば竹内淳先生の「高校生でわかる~」シリーズなんかは、読者に本当に理解して欲しい部分を十分に絞って、エッセンスだけを説明できるようにモデルをギリギリまで単純化して、計算が必要な部分も間が全然開かないように丁寧に説明することによって、論理に飛躍や齟齬のない、びっくりする位に読みやすい本に仕上げていらっしゃる。もしこんな本ばかりだったらどれだけ素敵だろうと本当に思うのです。
表題の本はやっぱり古い本です(昭和49年発行)。「四次元の世界」みたいな今の若い人にはまったく理解不能な話題が出てきたりする。で、上に挙げた様な読み辛さは一通り出てきます。通りで昔のねこさんが読めてなかったわけです。でも、「なんか変だな?」と思えば手軽にウィキペディアで調べながらでも適当に頭の中で補正して丁寧に読み進めれば、説明されていることは判る様になります。説明されてないことは仕方ないので諦めるか、他の本を読めばいいのです。ねこさんはこの本を読んで、トポロジーという学問の大凡の構造(位相空間+基本群→ホモロジー・ホモトピー)をイメージすることが初めてできました。ポアンカレ予想の意味位ならなんとか人に説明できそうです。そういった意味で、この本を読んで良かったのだと思うのです。他の人には多分お勧めしませんが orz
あと、当然ですがこの頃はまだポアンカレ予想が解決されてはおらず、トポロジーへの期待もとっても大きかったのが巻末辺りで読み取れますが、この辺りも時代を感じられます。
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